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FS工法の開発とFS工法を用いた生産ラインの立ち上げ

PROJECT 01FS工法の開発と
FS工法を用いた生産ラインの
立ち上げ

安永の誇る「グローバルニッチNo.1」の一つ、コネクティングロッド。
その量産時に用いられる加工法の一種に「クラッキング工法(FS工法)」がある。

FS工法とは素材に衝撃を与えて破断させ、その断面に合わせて組み付ける方法で、従来の切削加工でのコネクティングロッド製造よりも製造コストを抑えられるメリットがある。
安永で研究を始めた1999年当時、欧米では既にFS工法で大量生産されたコネクティングロッドが市販車にも搭載されていたものの、国内メーカーでは未採用で実績も皆無、通常の切削加工で製造された製品が主流だった。
しかし安永は研究を重ね、日本初となるFS工法のライン化に成功。現在も国内外の多くのメーカーに製造ラインを納入している。
そんなFS工法の安永における過去と現在を技術者が語る。

マーケティング部
上級研究員
1995年入社

長谷 浩一

生産準備G
2008年入社

山下 恭平

生産準備G
2009年入社

赤塚 政昭

ノウハウがゼロからのスタートは、
試行錯誤の連続。

長谷
生産ラインの納入も大変でしたが、一番苦労したのはノウハウ0の状態からスタートした工法の研究です。最初は安永が工作機械を納入している海外メーカーに加工についての話を聞いたり、公開されているいくつかの特許を見て想像したりしながら手探りでテストを重ねる毎日。素材が大きく変形し延びて破断する、亀裂が斜めに走る、左右片方しか割れないなど、製品として使える割り方にたどりつくまで1年ほどかかり苦労したことをよく覚えています。

その後も、割り溝加工の技術や破面処理にそれぞれ1年を要しました。ただ綺麗に割るだけでなく、既存の特許に抵触しないために新たな手法で割らなければいけない。その技術を構築することに苦心しましたね。しかし、必ずFS工法での製造が主流になると考えていたため、諦めることなく試行錯誤を繰り返しました。
FS工法で加工後のコネクティングロッド

量産化にこそFS工法。そう信じて挑み続けた。

長谷
FS工法は従来の切削加工と比べ、製造工程を大幅に削減できるというのが大きなメリットです。切削加工では、カッターで材料を切断し、切断面をさらに加工していました。しかしFS工法は引張り破断させることで材料を分断します。さらに破断面はずれることなく再び一体化できるため、断面の処理が不要に。そのため工程数の削減や生産性の向上、さらにはカッターでの切断や切断面の処理による材料ロスも発生せず、大量生産の際のコストメリットに長けた工法です。

しかし私たちがこの技術を確立した2002年、日本国内ではFS工法のコネクティングロッドはいまだ導入されておらず、実績の無い工法はなかなか受け入れられませんでした。最初に安永の生産ラインを採用していただけたのは2003年、韓国のメーカー。そこで生産したコネクティングロッドが、市販車に搭載され世の中に出回ることで、安永の技術力を示すことができ、実績を認めていただけるメーカーが国内外に増えていきました。

現在では、国内外問わず
製造ラインを納入している。

赤塚
私が現在立ち上げを担当している生産ラインはメキシコに納入予定。以前も韓国のメーカーに納入するものなどを担当しました。立ち上げが始まってから量産までで1年前後、立ち上げた後も半年ほど実働を確認するため、長いスパンで一つのラインに携わっていきます。やはり量産が始まってからでないと見えてこない不具合もあるため、立ち上げを終えただけでは気が抜けません。
山下
設備を並べて「ラインができました。はい終わり」ではなく、そこで人が作業にあたる、人が動くところも含めて全部が「生産ライン」だと考えています。製品の品質を保ち続けられるラインを納入するところまでが私たちの仕事だと言えます。
長谷
技術構築の際には苦しんだ特許でしたが、特許は出願から20年で期限が切れるため、特許の切れた有用な技術はすぐにでも導入していきたいですね。そうすることで彼らの立ち上げる生産ラインがより良いものになればと思います。

自らの仕事を、実感できる瞬間。

山下
試作や調整など苦労を乗り越えて生産ラインを立ち上げ、量産した部品が自動車に搭載されるからこそ、走っている車を見たときは感慨深いものがあります。以前担当したヨーロッパの車種が日本で販売されることになってCMが流れたときは「おぉーっ!」と声を上げて喜びました。
赤塚
設計は立ち上げが済むとそこから離れてしまいますが、たまに過去に担当した工場に行く機会があると「元気に動いてるかな?」と覗きに行ってしまうことも。やはりどの生産ラインも思い入れのある特別なものだと感じます。
長谷
現在、国内でFS工法によるコネクティングロッドの生産ラインを納入できる技術を持っているのは安永だけ。そのためお客様に対し、最初にコストメリットの大きいFS工法をご提案し、そこからライン全体も安永に一任してもらうことで、さらに大きなソリューションを提供します。そうした戦略的に受注を獲得するための安永の強みとなる技術、まさにニッチNo.1と呼べるもの、を確立させたことが、会社を支えている実感ではないかと思います。

未来は、私たちの手で生み出す。

長谷
FS工法は、コネクティングロッド以外の部品にも転用可能な技術です。現在も様々な技術構築を社内で進行していて、まだまだ発展性のある分野だと思っています。適用できる範囲が広がっていくことで、新たなニッチNo.1を生み出すマーケットを創り出せると考えています。
赤塚
現在は新規のお客様に納入する生産ラインを設計しています。最初の受注で遅滞なく立ち上げまで完了できれば、お客様からの信頼を得て次の受注へとつながると思っています。そのためにも、高精度で品質を維持できる設計をすることが私のできる会社への貢献だと思っています。
山下
私は、それまで安永が製造したことのない部品の生産ラインを設計し、新たなノウハウを蓄積させることで貢献したいと思っています。以前担当したスロットルボディというエンジン部品の一種は、安永が携わったことのない部品だったため、お客様の現場などで構造を学び設計にあたりました。そういった安永に無い新たなノウハウを積み上げていき、どんなお客様からどんな製品が来ても「安永なら作れる」と言えるようになっていければと思います。

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